第3回 再チャレンジ学習支援のあり方に関する研究ワーキング(記録)
                  平成19年2月6日(火)10:00〜12:05
                   富山県教育文化会館5階 504号室

1.開会    柵 事務局長
 ○あいさつ  山西 主査 
  ・今日はお忙しい中、たくさんの方にお集まりいただき、感謝する。
  ・この会も3回を数え、本日はより充実した活発な話し合いになると思う。
  ・過日、文部科学省生涯学習政策局にて、再チャレンジ学習支援事業関連でヒアリングを受けた。
   他県の市民塾関係の人たちも呼ばれ、ヒアリングを受けた。2時間程度、それぞれディスカッ
   ションした。
  ・内容的には、地域の学習ニーズに対してどう支援しているか、あるいは人材育成にどう取り組
   んでいるか、また、その人材をどう生かしているかなど、様々な点について聞かれた。
  ・また、つい先日も2回目のヒアリングを受けた。その際には、富山県が他県に先駆けて市民塾
   を立ち上げ、常に先導的に事業に取り組み、そのノウハウを教えるなど常に全国をリードして
   きたことを訴えた。文科省には、その辺の所を考慮して欲しいと思っている。
  ・全国から様々な意見を聞き、それをまとめた上で、2月の下旬に、文科省からこの事業の正式
   な募集がある予定。

 ○参加者
 (1)各委員(出席者名・五十音順) 
  <出席者>上野真里子(富山県男女参画・ボランティア課主幹)
             <長谷川男女参画・ボランティア課長の代理出席>
       太田廣二郎(富山県中小企業団体中央会専務理事)
       神川 康子(富山大学人間発達科学部教授)
       伍島二美男(富山県知事政策室主幹)
             <米澤知事政策室参事の代理出席>
       田村 義雄(富山経済同友会事務局長)
       又市 節男(富山県教育委員会生涯学習・文化財室次長)
             <中西生涯学習・文化財室長の代理出席>
       向井 文雄(富山県経営管理部情報政策課長)
       柳原 正年(富山社会人大楽塾代表)
       山本 慎也(富山県商工労働部労働雇用課主任)
             <日吉労働雇用課長の代理出席>
   主査  山西 潤一(富山大学人間発達科学部長・
             富山インターネット市民塾推進協議会理事長)
  事務局長 柵  富雄(富山インターネット市民塾推進協議会事務局長)
   計11名出席  

 (2)オブザーバー 
       菊池 政則(富山県教育委員会生涯学習・文化財室社会教育主事)
   計1名出席

   総計12名出席(うち代理出席4名)


2.議事   司会進行 山西主査(富山大学人間発達科学部長)
 ・今日は、富山県における学習支援の課題について、様々なところから出していただいたので、
  それについて話を深めてまいりたい。そして、今後どのようなものを開発するかを考える糧
  としたい。
 ・A3の資料で、議事(1)「富山県における人材育成ニーズと受け入れについて」という企業
  を中心にした視点の話題から始めたい。資料については、柵事務局長から説明する。

(1)「富山県における人材育成ニーズと受け入れについて」
   (別紙資料1の説明)「富山県における学習支援の課題について」(説明:柵事務局長)
  ・皆様からいただいた課題等については、そのまま掲載させてもらった。
  ・再チャレンジ事業については、学生・ニート・フリーター、早期離職者、子育て離職者、
   リストラ離職者、定年退職者などが対象者。
  ・就職するにしても、なかなか選択肢が見つからない若者がいる実態がある。
  ・多様な選択肢と多様な機会のマッチングに目を向ける必要がある。
  ・スキル能力のアップだけでなく、経験・意欲・自信を育てることが必要。

 ・(別紙資料2の説明)「団塊世代の就業者数」(説明:柵事務局長)
  ・団塊の世代→ 富山県の場合、85%が60歳を超えても就業を希望している。
          全国でも、80%が就業希望。

(2)「富山県における学習支援ニーズと受け入れについて」
   (別紙資料1の説明)「富山県における学習支援の課題について」(説明:柵事務局長)

(山西主査)・富山県では、様々な課題に対応して、それぞれ施策を実施し、それぞれ効果を
       上げているようだが、もう少し横のつながりがあってもよいのではと思う。

○質疑
(柳原委員)・資料1で、働き盛り、シニアのデータがあるが、男女別の区分で統計をとって
       いるか? また、常用、非常用の分類の数字はあるか?

(山本委員)・提示したのは、労働局の調べであり、男女別で統計したものはない。
      ・また、常用、非常用については、40日間続けて働くのが常用であり、必ずしも
       フルタイムということではない。

(柳原委員)・雇用統計は、基本的には古いものなので、なかなか実態が見えてこない。
       その見えない影の部分を浮き彫りにする方が、再チャレンジ事業のニーズを掘
       り起こすことになるのではないかと思う。

(山本委員)・労働局で別の統計を持っているかもしれないが、公表されているものを今回示し
       てある。




○研究協議
(柳原委員)・再チャレンジ事業を展開する際に、人口比率をしっかり把握して資金の配分をし、
       施策を進めることができればと思う。

(向井委員)・若者について言うと、10年前に比べると、最近では専門職志向の色が強くなっ
       てきている。専門的に技術を身につけたり、資格を取ったりという志向が強くな
       ってきているのが現状だ。
      ・その中で、富山県の傾向は、大企業志向が強く、やりたいことを実現したい、自己
       実現を図りたいという意識が強いようだ。
      ・従って、県内企業の魅力を伝えることは必要だが、単なる企業PRに陥ってはならない。
       専門的に何ができるかを発信せねばならない。

(太田委員)・自分たちの企業にはどのような魅力があるのか、どのような専門性があるのかを
       情報として提供しても、なかなか難しい面がある。
      ・今日の中では、企業からの意見・視点が少し欠けているかもしれない。

(山西主査)・子育て中やその後の女性などに対して、いろいろな施策があるが、どうか?

(上野委員)・富山県共生センター、いわゆるサンフォルテでは、子育て後の女性に向けて、
       様々な施策を行っている。
       また、今後、サンフォルテのHPで講座の情報提供も行う予定である。

(山西主査)・ところで、学校においてもキャリア教育が盛んになってきていると思うが、何か
       データはあるか?

(菊 池 )・教育委員会では、学校教育課でキャリア教育を推し進めているので、学校教育課に
       データ提供を要請したい。

(柳原委員)・社会教育において、公民館の役割は大きい。是非、公民館の再活性について、
       要望したい。

(又市委員)・公民館には、2通りある。市町村など自治体が後押しし様々な事業を進める公民
       館と、町内会等のレベルの会合などを目的とする自治公民館がある。
      ・自治体の公民館は、館長はじめ、主事、指導員などを置き、様々な活動を行って
       いる公民館が多い。もちろん、あまり活動が活発でない公民館も中にはあるが、
       富山県では、概して地域の拠点として様々な生き生きとした活動を行っている。

(柳原委員) ・今の話はとても心強い話だ。公民館の再構築ということで、是非ITにも力を
       入れてもらいたい。世の中はIT化が進んでおり、インターネット市民塾なども
       活用し、十分に公民館を活性化させて欲しい。

(柵 委員) ・これは、公民館の中だけでなく、外に行っていることを発信してはどうか?

(山西主査) ・公民館を活性化させることで、地域を巻き込んでいくことは非常によい。

(柳原委員) ・富山独特の再チャレンジ、つまり富山型再チャレンジということで、10年後
       どうなっていくという視点を持ち、地域の活性化、様々な人の社会参加を進め
       ることができたらと思う。

(山西主査) ・最近、SOHO(ソーホー)などが進んできているが、どうか?
       (注)ソーホー:ホームオフィスのような小規模オフィス.
              [Small Office/Home Office]
 
(向井委員) ・SOHOやテレワークなどを行っていく際、テレビ電話などを用い、対面型の
        事業を進めて行けたらと思っている。地域ICTモデル推進事業など、国の事業
        もあり、全国で20箇所行うのだが、その事業に応募したいと思っている。
      ・その際には、インターネット市民塾にも是非協力願いたい。
       (注)テレワーク:通信ネットワークを利用して、オフィス以外の場所で働く労働
               形態のこと。実際の労働場所にもよるが、在宅勤務の一形態とも
               考えられる。従業員にとっては通 勤の必要がない、自由に労働
               時間を選べるなどのメリットがある。一方、企業では大規模な
               オフィスを都心に用意する必要がなくなり、コスト削減のメリ
               ットがある。テレワークでは業績評価がしにくいなどの課題も
               残されているが、交通渋滞や通勤ラッシュの緩和など、社会的な
               メリットも多く、普及が期待されている。

(山西主査)・ニーズと企業とがうまくマッチングするようになればよいと思う。
      ・次に、再チャレンジの枠組みについて、考えていきたい。


(3)「今後の取り組みの方向性について」
   (別紙資料3の説明)「再チャレンジの課題と解決の考え方」(説明:柵事務局長)
(柵 委員)・学習支援について、その導入、つまり学習に取り組む入り口についてはいろいろと
       議論や施策は多いが、その出口、学習の後どうなるかについての議論や施策が少ない。
      ・出口をしっかりすることによって、施策の一貫性が完結する。

(山西主査) ・今の柵さんの意見も非常に大事な話であり、また柳原さんが言われたような富山版
       再チャレンジを立ち上げるなど、本当にいい意見をいただいた。
      ・一方、世の中では、情報が縦に流れてはいるが、なかなか横につながっていかない
       ことが多い。その部分について、県ではどうか?

(伍島委員) ・情報共有について、現在多岐にわたっており、多様な手段・方法を用意しておくこと
       が必要だ。選択肢を広げるような努力は重要だ。

(田村委員) ・企業としては、学習の後の出口支援についてどうできるのかが、なかなか見えてこない。
       例えば、ニートに対してどう働きかけができるのかが、なかなか見えてこない。


(山西主査) ・例えば、若者未来eラーニングは、そのような困っている若者に対して手をさしのべ、
       背中を押していこうとする施策で、社会の窓口になる企業なども紹介している。
       それらは、学校教育でも用いてもらえるよう働きかけている。

(神川委員) ・富山県なりの人材や機関を十分活用できるよう、そして最初の第一歩が踏み出せるような
       ポータルサイトが必要であるように思う。自分の今悩んでいること等に、気軽に入り込ん
       でいけるようなシステムづくりが、今、求められているのだと思う。
      ・現在、ネットワークはいろいろあるが、なかなか自分の思うような所にたどり着くことは
       できない。自分のライフステージをベースに、自分の求めているところにたどり着くよう
       なものが欲しい。

(山西主査) ・さて、再チャレンジ事業だが、2月中には文科省から枠組みが示される予定である。
      ・地域社会を元気にするために、全国で10箇所を公募する。
      ・今月末に、文科省でのヒアリングがあり、その際には先ほど意見に出た富山版の再チャレ
       ンジ構想が作り上げることができればよいと思っている。

(柵 委員) ・国の募集については、まだはっきりしていないが、県域で協議会の立ち上げが必要だ。
       別紙資料4にあるとおり、大学や民間、経営者団体、県・市町村、諸団体などで構成さ
       れる協議会を立ち上げなくてはならない。そして、その中のどこかが事務局となる。
      ・国としては、@就業支援、A女性支援、BITによる学習支援を要件としている。
      ・これらを全体でネットワーク化する必要がある。富山県としての体制づくりが必要である。

(太田委員) ・この施策で、どこが音頭をとるのか?

(山西主査) ・この再チャレンジの施策は、文部科学省の所管であるので、ある意味では県教委が担当と
       いうことになるのかもしれないが、就業支援やキャリア教育、女性の再チャレンジなど、
       これだけ多岐にわたっているため、同じ文部科学省の所管ということで、富山大学で音頭
       をとることができるし、それがよいかなと思っている。生涯学習・文化財室の中西室長か
       らも、内容が多岐にわたり、生涯学習というセクションでは引き受けることが難しいと
       聞いている。

(柳原委員) ・この施策は、県の総合政策であるので、県全体、人を動かさなくてはならないように思う。
       ほかの所でも、なかなか動かなくて困っているところも多い。

(太田委員) ・この施策について、知事には説明してあるのか?

(山西主査) ・知事には直接説明はしてないが、知事政策室などには説明してあり、今後も連絡を取って
       いきたい。
      ・この施策は、3年間は予算を回していかなければならない。
       その意味でも、知事部局に、大いに期待している。
(伍島委員) ・現在、富山県では、富山を知っていただく施策を始めているが、富山の良いところも悪い
       ところも両方知り体験していただくのが、まず第一歩。
      ・そのためにも、人材育成を進めていく場が大事であると考えている。また、地域活性化も
       必要であり、地域と地域とが相互につながり、さらに住みやすさが進み、そのような施策
       を推進させていきたいと考えている。
      ・その意味でも、今回進めていこうとしているプラットホームは大事である。

(柵 委員) ・企業が求めている人材について、考えていく必要がある。
      ・富山がどのような年代をターゲットにしていくのかを考えていく必要があるように思う。
      ・また、実社会の人たちと子どもたちが交わることができるような場が必要。
       そのようなプラットホームの創出を目玉にしてはどうか?

(又市委員) ・県教委が行っている14歳の挑戦では、職業について、そして社会について、ふれあう
       きっかけを得、少しずつ職業、社会について学んでいる。
       このように、社会とのつながりを持つことは必要。
      ・ただ、社会教育と生涯学習という切り分けがあり、それぞれの対応が難しい。
       その対応として、それぞれがリンクをはり、結びつきを求めていくのが必要である。

(向井委員) ・この再チャレンジ学習支援という施策で、国が期待しているのは、インターネット市民塾
       という一つのシステムを中心としての枠組みであり、その枠組みを使っての広がりだろう
       と思う。その意味では、市民塾に事務局を置くのがよい。

(山西主査)・全くその通りだと思う。県民にとって良い形になるよう、今後も県と連絡を取って進めて参りたい。

5.閉会  山西主査
 ・今日は、いろいろと意見を出していただき、感謝する。
 ・次回は、今後の富山県としての取り組みの形を作っていきたいと思うので、よろしくお願いしたい。

 (事務局:柵 委員)
 ・次回の会合については、またご連絡するのでよろしくお願いしたい。